年末になるとなぜか気ぜわしくなりますね。
なぜかなと考えてみると、その一つに「おせち料理づくり」が入っているからですね♪
古くから伝えられてきた伝統なのですが、料理の素材一つ一つにも意味があるんですね。
今回は、私が気になった「酢レンコン」「煮しめ」「田作り」「エビ」「重箱」についてどんな意味があるのかを調べてみました。
目次
おせち料理の「酢れんこん」「煮しめ」の意味は?
おせち料理の「レンコン」先を見通せるという願い
おせち料理の与の重に入れる「れんこん」を使用した料理も欠かせません。れんこんには穴が開いているので、先を見通せるようにという願いが込められています。
けがれのないキレイな植物なのでお供えに最適な食材
他にもれんこんは、仏様がいらっしゃる極楽の地に生息していると考えられるものであることから「けがれの無いキレイな植物」として考えられており、お供えするものとしては最適な食材だといわれているのです。
とはいえ、「酢れんこん」にする地域もあれば「煮しめ」にする場合もありますよね。
酢れんこん
酢れんこんとは砂糖・みりん・酢・鷹の爪などを使い甘しょっぱく仕上げた煮物で、おせち料理は味が濃いものが多い中さっぱりとした酢の物の一つとして好まれます。おもに関東地方などで出てくるおせち料理です。
煮しめ
煮しめの場合はしいたけやこんにゃく・里芋・人参などと一緒に薄味の煮物として煮込みます。
みりん・砂糖・醤油など基本的な調味料で作れて、色合いも美しく、しかもボリューム感もあるのでご家庭のおせち料理として好まれます。
いずれにしてもれんこん特有のシャキシャキ感もあり、とても美味しいので幅広い世代から好まれるおせち料理でもあります。
煮しめなどの場合お花のように見えることもあり、華やかになりますのでれんこんを少し多めに入れておくといいでしょう。
おせち料理の田作りの意味は?
おせち料理にはすべての料理に意味があります。
数あるおせち料理のなかでも特に重要な意味を持つのが「田作り」です。
特に「田作り」は、関東のおせち料理には欠かせない「祝い肴三種」の一つとしても知られています。
そもそも田作りとはカタクチイワシの稚魚を使い、干して乾燥させたものに和食の基本となる砂糖・みりん・調理酒・醤油などを合わせて煮詰めたものをいいます。
甘みがあり、使う調味料こそ同じですが地域によって田作りの味には違いがあります。
もともとカタクチイワシの稚魚は田植えの高級な肥料として使われていた時期もあり、この肥料を使うと豊作になると信じられていました。
その為五穀豊穣や子孫繁栄などの縁起がいい食べ物として今に伝わっています。
田作りは別名「ごまめ」と呼ばれる
田作りは別名「ごまめ」と呼ばれることから「元気」「体が丈夫になる」ともいわれ、今年一年家族が健康に暮らせるようにといった願いも込められているのです。
日本では昔からおかしらつき(頭がついている)と縁起がいいという考え方がありカタクチイワシの場合頭から尾っぽまで食べられることから「全てをまっとうする」ものでもありました。
栄養価も高く不足しがちなカルシウムも豊富に含んでいるので、お正月には欠かせない料理の一つだといえるでしょう。
おせち料理のエビの意味は?
エビのつや煮
おせち料理のなかにはつや煮にした「海老」が必ず入っています。
つや煮として使うのは「車海老」や「伊勢海老」やなどのボリュームがあり、頭付きのものを入れあえて残します。
おせち料理に使われる海老のつや煮とは、酒・醤油・みりん・砂糖などの和調味料を使い甘めの味付けで煮込んだものです。
地域によって味の違いはありますが、おせち料理のメインとなるものですので、味付けはとても重要です。海老の色をより鮮やかにしたい時は、生きている新鮮な海老から調理することでより鮮やかな朱色の海老となります。
地域によっては小えびを串で留めた「鬼殻焼き」などで盛り付ける場合もあります。鬼殻焼きにする時は海老の向きを揃えることが大切です。
海老ならではの見た目の華やかさはもちろん、とても縁起のいいものとして伝えられている料理です。
海老はその昔長い髭を老人に例える習慣があった
長いひげを老人に例えたことから海の老人=「海老」と呼ばれるようになり、火を通すと曲がる腰や、海老の長い髭を見て長寿を祈願する食材としておせちの定番料理となりました。
一言でおせち料理の海老といってもその家庭ごとに異なります。縁起がよく家族の長寿を祝う欠かせない料理ですので、おせち料理のメインとなるようにキレイに盛り付けましょうね。
手作りする時間がない
料理が得意ではなかったり、時間がなくて料理が作れない時もありますよね。
そんな時、海老を使ったおせちの中で、もっともオススメのおせち料理を通販で購入するというのもありだと思います。
おせち料理の重箱の意味は?
おせち料理といえば必ずと言ってもいい程、重箱に詰めていますよね。
実はこれにもきちんとした意味があり、もともとおせち料理はその年の豊作や家族の健康を祝い行われている日本の伝統行事です。
おせち料理を詰める重箱は「幸せが重なるように」といった意味合い
「一の重」「二の重」「三の重」「与の重」とお重を重ねることにより、「幸せが重なるように」といった意味合いがあり、家族にとっていい一年となるよう明るいめでたいことがたくさんあるようにお重を重ねているのです。
なかには「五の重」の空箱を重ねてこれから富が増えるように祈る習慣を行っている地域もあり、将来家族がお金に困ることなく豊かな生活ができますようにという思いも込められています。
その為最上級のおもてなしといえば「五の重」まであるおせち料理となるようです。
もちろんお重に入れることでなかにホコリが入らないように防ぎ、日持ちをさせる為という利便性の理由もあります。
昔はサランラップなどもありませんしお重の蓋を締めることでおせち料理を保管していたのです。
おせち料理に使うすべてのものに意味があり、家族を思う気持ちや幸せを祝う気持ちが伝わってきます。
それを家族揃って年の始まりであるお正月から皆で食べるのはとても幸せなことだといえますね。
おせち料理は住んでいる地域によっても中身に違いはありますが、基本的な料理の種類は大きくわけて5種類に分類されます。
「祝い肴」「焼き物」「煮物」「酢の物」「口取り」です。
おせち料理の盛り方にも地域性がある
おせち料理の盛り方にも地域性があるといいます。
一般的なおせち料理の盛り方の具体例として
【一の重】「祝い肴」…数の子・黒豆・田作りなど
【二の重】「甘味」…栗きんとん・伊達巻など
【三の重】「海の幸」…鯛や海老などの海の幸(メインになります)
【与の重】「山の幸」…野菜を使った筑前煮など
与の重まであるおせち料理の場合はこの盛り付け方を用いている場合が多いようです。
おせちの盛り付けの基本は「奇数」「彩る」こと。
おせち料理の盛り付け方の基本として「奇数」の品数であること、また縁起物である「南天」や「松葉」などで彩ることにより、福を呼び込むことや神聖な力があるものだと言い伝えられています。
些細な飾り付けの一つ一つに意味があるのがおせち料理でもあります。
もちろんデパートなどで購入できる二の重などは、この料理がぎゅっと濃縮された状態で盛り付けられていますよね。
近頃はもともとのおせち料理の形だけではなく、洋風のおせち料理などもあり、料理の内容や盛り付け方なども昔と比較して多様化しているといえるでしょう。
おせち料理の小魚の意味は?
おせち料理の重箱にはたくさんの種類の料理が盛り付けられ、まるで宝石箱のような美しさがありますよね。
そんなおせち料理のなかに「小魚」の佃煮のような料理が入っているのをみたことはありませんか。
これは田作りといい、もともと小魚を田畑に肥料として撒いていたことから名前が付けられたものです。
この田作りは小魚と書いてごまめと呼び、場所を問わずお祝い肴3品として欠かせないものとなっています。
主に五穀豊穣を願いおせち料理に込められています。
ごまめはどんな魚でもよく、砂糖や醤油・酒・みりんなどの調味料を用いて味付けします。
小魚がカラカラに乾燥するまでフライパンで炒めた後、この調味料の中に入れ煮込みます。
小魚は少しの時間でもしっかりと味が染みるので短時間で作れるのが嬉しいですね。
カルシウムやDHA/EPAなどの栄養素を含んでいるので、お正月から健康的な料理としても喜ばれますし、少し甘めの味付けでお魚の臭みもないので子供から大人まで食べられるととても人気です。
頭から尻尾までついているものを使いましょう。
食べる時も苦手だからと避けてしまわずに全部食べると縁起がいいのでおすすめです。
小魚はおせち料理の小さな主役でもあります。美味しい味付けをマスターしましょうね。
おせち料理は日本人特有の日本人のおもてなしの心
おせち料理は、もともと節句の意味合いだった
日本人のお正月に欠かすことのできない「おせち料理」は、もともと節句の意味合いがあり、
「武士の家でその年のはじめに豊作を祈り食べるお祝いの料理」のことをいいます。
おせち料理の重箱には「めでたさを重なる」意味がある
おせち料理を入れる基本となる重箱には、「めでたさを重ねる」といった意味もあり、現在は二段・三段のものも見かけますが基本の形式は四段重ねです。
二段・三段は漢数字で表現しますが、四は縁起が良くないとされるので、「与の重」と表現されます。
この四段の中に色とりどりの料理が飾られます。
重箱のふたを開けるたび中から豪華な材料を使用した料理をはじめ、その土地の特色を活かしたおせち料理が並びます。
一言におせち料理といっても中身も違えば味付けも違いますので、地域ごとの楽しみでもありますね。
実際におせち料理の種類は20~30種類もあるといわれています。
来客こそあるものの、お正月の年のはじめぐらいは主婦の人が、食事を用意する手間を省くといった意味合いもあり、おせち料理は比較的味の濃い保存がきくものを重箱につめています。
例えば黒豆や数の子、伊達巻、栗きんとんなどは年末に準備して盛り付けますよね。
保存ができるものでありながら、日本人特有の「おもてなしの心」を感じられるものがおせち料理だといえるでしょう。
おせち料理の種類はどれぐらい?
おせち料理といえども種類がたくさんあります。
もちろん地域によっても習慣が異なりますので、おせち料理のお重に盛り付ける数は異なります。一般的には家庭用のおせち料理であれば20~30種類が定番だといわれています。
料亭などのおせち料理になると40種類以上の料理が並ぶのでとても華やかで豪華な印象ですよね。ですが実際家庭でとなるとそれを実現させるのは簡単ではありません。
祝い肴三種
なかでも代表的なものには「祝い肴三種」があり、最低限この三種を揃えればお正月を迎えられるといいます。
この「祝い肴三種」は地域によって違います。
関東の場合は、「田作り・黒豆・数の子」
関西の場合は「叩き牛蒡・黒豆・数の子」
三は「完全」を意味する言葉でもありおせち料理にはこの三が用いられることが多いのです。
【代表的なおせち料理】
・田作り・黒豆・数の子・叩き牛蒡・伊達巻・かまぼこ・栗きんとん・鮭のなます
・海老のつや煮・昆布巻き・筑前煮・鯛の姿焼き
などでしょうか。まだまだ種類があるので一部に過ぎませんがそれぞれに意味があり、豊作を祈り、家族の健康や長寿を祝った日本文化が垣間見れます。
日持ちするものばかりですので年末に準備してお正月はTVを眺めながらのんびりとおせち料理を楽しむのは昔ながらの光景なのですね。
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